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help リーダーに追加 RSS マツヨイグサ(ツキミソウ)の意外なルーツ                

<<   作成日時 : 2008/09/07 08:16   >>

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 これはほぼ全国的な現象なようですが、大阪もここ1週間ほど、天候の不安定な状態が続いており、ついさっきまで晴れていたと思ったら、にわかに暗雲が垂れ込めてどばっと雨が降る、というような状況です。
 ウチの田畑の方は夏場の必須作業が終わり、秋の稲刈・収穫の時期までしばらく「閑」の状態が続きます。
 必然的に田畑へ行く回数は減り、このブログのネタに頭を捻る日々が・・・(苦笑)。

 そんな最中、今回はたまたまウォーキング途上で見つけたマツヨイグサ(ツキミソウ)に関するお話でもご披露しますかな。

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 植物には特に強い関心の無い方でも、マツヨイグサ(待宵草、一般には宵待草、月見草などとも呼ばれる)の名前を知らない人は少ないのでは、と思います。日没頃から開花し、夜明けにはその花がしぼむ。僕などは子供の頃見た図鑑で、夜咲いた月見草の花にスズメガというガの一種が吸蜜にやってきた絵(写真ではなかった・笑)が強く印象に残っています。植物学上はアカバナ科マツヨイグサ属という分類になります。
 近代文学などにもその名前は散見されます。日本ではまったく普通に見られる野草ですが、花がきれいでしかも比較的栽培が容易なことから、一般家庭などでもよく見られます。

 上の写真はオオバナコマツヨイグサだと思われます。北アメリカ原産の2年草です。日当りの良い河川敷や空き地、海岸などで見られます。この写真は京阪八幡市駅付近の空き地で撮影しました。
 下の写真はこの野草の全体像。他のマツヨイグサ類とは違って地面近くを這うように生育します。この写真では分かり辛いですが、花はしぼむと赤くなります。この京阪電車沿線で最近よく見られるマツヨイグサです。

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 これはおそらくメマツヨイグサだと思われます。これに酷似した種類でアレチマツヨイグサがありますが、この写真では残念ながら厳密な判別はできません(苦笑)。これも北アメリカ原産の2年草です。前述のオオバナコマツヨイグサ(コマツヨイグサ)が、花がしぼむと赤くなるのに比べ、このメマツヨイグサは花がしぼんでも赤くなりません。

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 この大振りな花。これはオオマツヨイグサですね。元々は北アメリカが原産地らしいですが、花が見事なことからも想像できるように、ヨーロッパで改良された園芸種との説がある種類です。花が美しく、栽培が容易なので、一般の庭などでも栽培されているのを見かけます。夜開花して朝にはしぼみますが、涼しいと日中でも咲き続けます。このオオマツヨイグサも花がしぼんでも赤くなりません。最近はメマツヨイグサやコマツヨイグサなどに追われて、都市周辺では少なくなってきています。

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 一般に花が黄色い種類をマツヨイグサ(待宵草)、黄色以外の白、ピンク、赤などの花を咲かせる種類をツキミソウ(月見草)、赤花だけを咲かせる種類はユウゲショウ(夕化粧・今回は紹介してません)と呼んで区別しているそうです。
 ということで、この花は薄いピンクの花で撮影したのは5月中旬の真昼間。その名もヒルザキツキミソウ、北米原産の多年草です。開花はもっぱら昼間で、夕方にはしぼみます(苦笑)。この種類も家庭の庭先などで栽培されているのを見かけますが、黄色以外の花を咲かせるものには園芸品種も多いのがこの一属の特徴です。大正末期に観賞目的で入ってきたこのヒルザキツキミソウはかなり野生化しており、この写真の個体も京都府八幡市の府道沿いの街路樹の根元に群生していました。5〜6月頃が開花の見頃で、他のマツヨイグサ属が本格的に開花し出す夏には花期は終わってしまいます。

 さて、ここ数ヶ月ほどで見かけたマツヨイグサ属の野草を一通り紹介してきましたが、ここにきて何かお気づきの点があるのでは?
 その通り。この一属はすべて帰化植物。夜に咲く花として、待宵草(宵待草)、月見草などと一般には親しまれているはずのこの一属には、日本固有の在来種は一種類とて存在しないのです。元々の原産地は北米大陸か南米大陸で、19世紀以降に観賞用として持ち込まれたものが野生化していったケースと、何ものかに紛れて侵入して増えていったというケースが見られます。

 野生化して旺盛な増殖力を示すマツヨイグサ属の野草は、他の植物がなかなか生育できないような荒地や自然環境的に厳しい地域で群落を作る傾向があります。その地域の土地が肥沃になり、多くの植物が育つようになると徐々に姿を消す。このような植物を「パイオニア植物」と呼びますが、このマツヨイグサ属も、鉄道の沿線や道路沿い、空き地、河原などでよく見られます。今回、紹介したこれらの写真も、殆どがそのような荒地で撮ったものです。

 このように「パイオニア植物」として荒地で最初に緑を形成するマツヨイグサ属ですが、世界的な帰化植物群として知られるこの一属は、時間の経過とともに、少しずつ自生する種類が入れ替わっていることが見受けられます。
 僕自身の記憶としては、十年ほど前まではよく見られたメマツヨイグサ(アレチマツヨイグサ)に代わって、オオバナコマツヨイグサ(コマツヨイグサ)が増えてきているような気がします。

 わずか1世紀ほどですっかり日本の風土に定着し、日本の野草・待宵草、月見草として親しまれるほどになったマツヨイグサ属、この時期なら、午前中はまだ開花しているものもあります。お近くの河川敷などをお散歩の折には探してみられては如何ですか?

 蛇足:「宵待草」という呼称、元は竹久夢二が作詞した流行歌の題名「宵待草」がルーツなんですが、これ、実は「待宵草」とすべきところを、夢二が誤記した結果だそうで・・・(苦笑)。

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コメント(2件)

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こんなに可愛い花を咲かせるのに
「草」と付けられるのでしょうか?

「草」のイメージが 悪いのは私だけでしょうか?

「蛇足」参考になりました(笑)

歌のイメージで「宵待草」の方が しっくり来ますね!
ヒロロン
2008/09/09 08:35
ヒロロンさん:
 花は確かにきれいだけど、荒地などであっという間に「はびこる」ところなどは、やはり強靭な生命力を持つ「草」そのものですよ(苦笑)。
 僕は「待宵草」派なんです。子供の頃、絵本やマンガをなかなか買ってもらえず、仕方が無いので絵がある虫や植物の図鑑を見ていました(読んで理解できていた訳ではない)。その図鑑で正式名称を刷り込まれているせいか、このような俗称はどうもしっくりこないんですよね(苦笑)。
しげやん
2008/09/12 05:55

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